AZ-900(Microsoft Azure Fundamentals)は、Microsoft認定資格の中では初心者向けに位置付けられる試験です。プログラミングやAzure環境の構築手順を細かく問う試験ではないため、クラウド未経験者でも合格を目指せます。
ただし、初心者向けだから簡単に合格できるとは限りません。 クラウドの基本概念だけでなく、Azureのアーキテクチャ、コンピューティング、ネットワーク、ストレージ、ID、セキュリティ、コスト管理、ガバナンスまで幅広く出題されます。
この記事では、AZ-900の難易度を経験別に整理し、合格点700の意味、合格率の公表状況、勉強時間の目安を解説します。途中に用意した練習問題で、自分にとっての難易度も確かめられます。
先に結論
- AZ-900はMicrosoft認定の初心者向け試験
- 個々の内容は基礎的だが、出題範囲が広い
- 合格点は1,000点満点中700点以上。ただし正答率70%という意味ではない
- MicrosoftはAZ-900の公式合格率を公表していない
- IT・クラウド未経験者は30〜50時間、IT経験者は20〜30時間が学習計画の目安
- 自分にとっての難易度は、初めて見る問題を解くと判断しやすい
この記事で示す勉強時間はMicrosoftの公式基準ではなく、Cloud Pass編集部が学習計画を立てるために設定した目安です。現在の知識と問題演習の結果に応じて調整してください。
AZ-900(Azure Fundamentals)の難易度
AZ-900の難易度は、Microsoft認定試験の中では低めから標準的です。公式ページでもレベルは「初級」とされ、Azureを学び始める際の一般的な出発点として案内されています。
一方、試験ではAzureの操作方法よりも、「この要件にはどのサービスや管理機能が適しているか」を判断する知識が求められます。サービス名を聞いたことがあるだけでは、よく似た選択肢を区別できません。
| 項目 | AZ-900の内容 |
|---|---|
| 試験名 | Microsoft Azure Fundamentals |
| レベル | 初級 |
| 試験時間 | 45分 |
| 問題数 | 一般に40〜60問 |
| 合格点 | 1,000点満点中700点以上 |
| 受験言語 | 日本語を選択可能 |
| 主な対象 | Azureやクラウドの基礎知識を証明したい人 |
試験の概要と出題範囲を先に確認したい方は、AZ-900資格ページも参照してください。
経験によってAZ-900の難易度はどう変わる?
同じAZ-900でも、IT用語とクラウドサービスにどの程度慣れているかで体感難易度は変わります。
ITもクラウドも未経験の場合
体感難易度は「やや高め」です。最初に、サーバー、データベース、ネットワーク、可用性、認証といった基本用語を理解する必要があります。
ただし、コーディングや複雑な構築作業は求められません。クラウドの基本概念を押さえた後、Azureサービスを用途別に整理すれば、未経験からでも十分に合格を目指せます。勉強時間は30〜50時間を目安にすると、基礎学習と問題演習の両方を確保しやすくなります。
ITの基礎知識はあるがAzure未経験の場合
体感難易度は「標準的」です。コンピューティング、ネットワーク、ストレージ、データベースの役割を理解していれば、Azureサービスと既存知識を結び付けられます。
つまずきやすいのは、Azure独自のリソース階層、Microsoft Entra ID、Azure Policy、Azure Advisorなどです。20〜30時間を目安に、Azure固有の用語を補いながら問題演習を進めましょう。
Azureを業務や学習で使った経験がある場合
体感難易度は「低め」です。Azure portalでリソースグループ、仮想マシン、ストレージアカウント、仮想ネットワークなどを扱った経験があれば、多くの問題を理解しやすいでしょう。
ただし、普段の業務で使わない料金計算、ガバナンス、管理ツールは別途確認が必要です。実務経験だけを頼りにせず、10〜15時間を目安に公式範囲の抜けを補ってください。
| 現在の経験 | 体感難易度の目安 | 勉強時間の目安 |
|---|---|---|
| IT・クラウドともに未経験 | やや高め | 30〜50時間 |
| ITの基礎はあるがAzure未経験 | 標準的 | 20〜30時間 |
| Azureを利用した経験がある | 低め | 10〜15時間 |
初心者向けなのに難しく感じる5つの理由
1. 出題範囲が広い
2026年7月20日付の公式学習ガイドでは、AZ-900の出題範囲が次の3分野に分かれています。
| 出題分野 | 比率 |
|---|---|
| クラウドの概念について説明する | 25〜30% |
| Azureのアーキテクチャとサービスについて説明する | 35〜40% |
| Azureの管理とガバナンスについて説明する | 30〜35% |
個々の内容は基礎レベルですが、IaaS・PaaS・SaaSから、リージョン、可用性ゾーン、ストレージ冗長性、Microsoft Entra ID、RBAC、Azure Policy、Azure Monitorまで学ぶ必要があります。
2. 似た役割のサービスや機能が選択肢に並ぶ
不正解の選択肢にも、実在するAzureサービスや管理機能が使われます。
たとえば、コストに関する問題ではAzure Advisor、Azure Cost Management、Azure 料金計算ツールが並ぶことがあります。どれもコストと関係がありますが、利用する時点と目的が異なります。一部の共通点だけで選ばず、問題文の条件をすべて満たすか比較する必要があります。
3. Azure独自の管理階層を区別する必要がある
管理グループ、サブスクリプション、リソースグループ、リソースは、それぞれ役割と包含関係が異なります。RBAC、Azure Policy、リソースロックがどの範囲へ継承されるかも合わせて理解しなければなりません。
4. 日本語と英語の用語が混在する
日本語で受験しても、Azure portalやMicrosoft Learnでは英語のサービス名が多く使われます。日本語の意味だけでなく、Microsoft Entra ID、Azure Resource Manager、Log Analyticsなどの正式名称もセットで覚えると混乱を減らせます。
5. 45分で判断する必要がある
Microsoft認定試験では一般に40〜60問が出題されます。仮に40問でも、45分なら1問あたり約67秒です。用語を思い出すだけで時間を使うと、見直しの余裕がなくなります。
本番前には、途中で解説を見ずに模擬試験を受け、迷った問題を後回しにする練習も必要です。
練習問題でAZ-900の難易度を確認
次の問題は、Cloud Passで現在提供しているAZ-900の問題です。リソースロックとRBACの違いを、問題文の条件から判断してください。
AZ-900 難易度チェック
1つ選択Azureサブスクリプションに、RG1というリソースグループがあります。ユーザーが次の操作を実行できないようにする必要があります。
- ・RG1を削除する
- ・RG1内のリソースを変更する
- ・RG1内のリソースを削除する
どの操作を行うべきですか。
この問題では、削除だけでなく変更も禁止する必要があります。削除ロックは変更を許可するため、3つの要件をすべて満たすのは読み取り専用ロックです。
AZ-900では、単に各機能の定義を知っているだけでなく、複数の要件を漏れなく満たす選択肢を選ぶ力が必要です。
ほかの出題分野も試したい方は、AZ-900の無料練習問題3問で、IaaS、GZRS、Azure Advisorの問題を解けます。

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AZ-900の合格点は700点
AZ-900の合格点は、1,000点満点中700点以上です。
ただし、700点は正答率70%という意味ではありません。 Microsoftは問題の難易度などを考慮した換算スコアを使用しています。そのため、「40問中28問正解すれば必ず合格」といった計算はできません。
採点について押さえておきたい点は次のとおりです。
- 技術試験のスコアは1〜1,000の範囲で報告される
- 合格には700点以上が必要
- 誤答しても減点されない
- 一部に採点対象外の問題が含まれる場合がある
- どの問題が採点対象外かは受験者には分からない
分からない問題も空欄にせず、明らかに条件と合わない選択肢を除外して回答しましょう。
AZ-900の合格率は公表されている?
Microsoftは、AZ-900受験者全体を対象にした公式合格率を公表していません。
インターネット上で見かける合格率は、スクールの受講者実績、受験者アンケート、個人の合格体験記などを基にした数値である場合があります。対象者の経験や学習状況が異なるため、自分の合格可能性へそのまま当てはめることはできません。
合格率の推定値より、次の状態になっているかを確認する方が実用的です。
- 初めて見る問題でも、問題文の条件を整理できる
- 正解だけでなく、不正解となる理由も説明できる
- 3つの出題分野に極端な弱点がない
- 45分を意識して問題を解ける
- 複数の模擬試験で安定した結果を出せる
受験準備ができているか確認する目安
合格点700を模擬試験の正答率へ直接置き換えることはできません。Cloud Pass編集部では、受験時期を判断する一つの目安として次の状態を挙げています。Microsoftの公式合格基準ではありません。
- 初見の模擬試験で80%前後を安定して取れる
- 3つの出題分野すべてで70%以上を維持できる
- 問題を間違えた原因を説明できる
- 45分以内に解き終え、見直す時間を残せる
- 同じ問題の答えを暗記した結果ではない
最初からこの水準を満たす必要はありません。問題を解いて弱点を見つけ、解説を確認した後、別の初見問題でも判断できるようになったか確かめてください。
AZ-900の難易度を下げる勉強方法
公式の出題範囲を最初に確認する
参考書や動画を最初から順番に見る前に、公式学習ガイドの3分野を確認します。試験に含まれる項目と含まれない項目を把握すると、必要以上に細かい構築手順へ時間を使わずに済みます。
サービスを比較表で整理する
サービス名を一つずつ暗記するのではなく、似たものを並べて違いを確認してください。
| 比較するテーマ | 例 |
|---|---|
| クラウドサービスモデル | IaaS・PaaS・SaaS |
| コンピューティング | 仮想マシン・コンテナー・Azure Functions |
| ネットワーク接続 | VPN Gateway・ExpressRoute・VNetピアリング |
| コスト管理 | Azure Advisor・Cost Management・料金計算ツール |
| 監視 | Azure Monitor・Service Health・Log Analytics |
| ガバナンス | RBAC・Azure Policy・リソースロック |
1つの分野を学んだらすぐ問題を解く
参考書やMicrosoft Learnを最後まで終えてから問題演習を始めると、出題のされ方を知らないまま学習が進みます。1つのテーマを学んだら、その日のうちに5〜10問解きましょう。
間違えたときは正解だけを読むのではなく、すべての選択肢について「どのような条件なら正解になるか」を確認します。
模擬試験用に初見問題を残す
同じ模擬試験を短期間に繰り返すと、答えを覚えたことで点数が上がります。復習用と実力確認用を分け、受験前にはまだ解いていない模擬試験を使ってください。
AZ-900とAZ-104の難易度を比較
AZ-900とAZ-104は、どちらもAzureに関する試験ですが、求められる知識の深さが異なります。
| 試験 | レベル | 主な内容 | 難易度の傾向 |
|---|---|---|---|
| AZ-900 | 初級 | クラウド概念、Azureサービス、管理とガバナンス | サービスの目的と基本概念を広く問う |
| AZ-104 | 中級 | ID、ストレージ、コンピューティング、ネットワーク、監視 | 管理・構成・運用方法をより具体的に問う |
Azureを初めて学ぶ方や、クラウドの全体像を整理したい方にはAZ-900が向いています。Azure管理者を目指し、実際の構成や運用まで学びたい方は、AZ-900の次にAZ-104を検討するとよいでしょう。
AZ-104の受験にAZ-900の合格は必須ではありません。すでにAzureの管理経験がある場合は、最初からAZ-104を目指す選択肢もあります。
よくある質問
IT未経験でもAZ-900に合格できますか?
合格を目指せます。AZ-900は初心者向けですが、IT用語を理解する時間が別途必要です。30〜50時間を目安に、クラウドの基礎学習と問題演習を並行して進めるとよいでしょう。
非エンジニアには難しいですか?
営業、企画、マネージャーなど、Azureを利用する組織で働く非エンジニアにも取り組みやすい試験です。構築手順よりも、クラウドの利点、サービスの目的、料金、ガバナンスを理解することが中心です。
何問正解すれば合格できますか?
正確な問題数は算出できません。合格点は700点以上ですが、換算スコアが使われるため、正答率70%とみなすことはできません。
1週間で合格できますか?
ITやクラウドの基礎知識があり、最初から初見問題を安定して解ける場合は、1週間で合格できる可能性があります。未経験の場合は、短期間に詰め込むより3〜6週間かけて基礎学習と問題演習を繰り返す方が、無理なく知識を定着させられます。
AZ-900に実技試験はありますか?
AZ-900では、Azure環境を一から構築する実技能力が中心ではありません。ただし、Microsoftの公式ページでは、試験に対話型コンポーネントが含まれる場合があると案内されています。事前に公式の試験サンドボックスで操作方法を確認しておくと安心です。
まとめ
AZ-900はMicrosoft認定の初心者向け試験ですが、クラウドの概念からAzureのアーキテクチャ、サービス、管理、ガバナンスまで幅広く学ぶ必要があります。難易度は受験者の経験によって変わり、IT・クラウド未経験者ほど基礎用語を理解する時間が必要です。
合格点は1,000点満点中700点以上ですが、正答率70%ではありません。また、MicrosoftはAZ-900の公式合格率を公表していないため、インターネット上の推定値だけで難易度を判断しないようにしましょう。
自分にとっての難易度を確かめるには、初めて見る問題を解き、各選択肢が正解または不正解となる理由を説明できるか確認するのが近道です。Cloud Passでは無料10問から始められ、AZ-900の全464問と模擬試験9セットで弱点を確認できます。
公式情報

AZ-900難易度チェック · 無料10問・全464問・模擬試験9セット
自分にとっての難易度を、無料10問で確かめる
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